■宇宙戦争
お恥ずかしながら、この物語については原作も読んでいないし前作という映画も見ておりません。今回が初コンタクトです(^_^;)
いやー、SF好きを標榜しておきながら、どうも「王道」をきちんと抑えていない半端者orひねくれ者でして(;´Д`)
なのでまぁ今回相当新鮮なカンジで楽しんで(?)きました。


いや、、、、楽しくは、、ないかも…orz
前情報ないからもういちいちインパクトがものすごいんですよ!

例えば、起承転結の「起」部分。
あー、すんごい嵐だね。 あー、地面にヒビってこわいよね。 なるほど、地面が歪んだらまず建物の窓が割れるか、そうだよな。教会の尖塔の崩れ方とか、リアルだなぁ。

お、なんか出てき…………って
敵、でけぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!Σ(T□T;)

こ、こわいこわいこわい!マジ怖い!超怖い!!!!(号泣)
幼い頃、ゴジラが町にやってきて、家の2階の窓からその前の道路をのし歩くゴジラを「どうかこっちを見つけませんように」と祈りながらガクブルしながら見ていた、という夢を見てひそかにトラウマになっていた私にとって、この「街が巨大な外敵に襲われる」というシチュエーションは、最大恐怖!
正直、CUBEやSAWやらの日常ホラーものよりも何十倍も怖い!(T△T) 本能に根ざした強烈でプリミティブな恐怖ですのよ。

しかも、主人公、超スレスレだしさあ。 スレスレすぎるよ! あと何mか何十cmかのズレで、踏みつけられたり光線浴びせられたりしてるとこじゃん!
ぐはあああ…心臓に悪いぃ…( ̄A ̄;)

その後も、安全と思われる地域(女房の家)に辿り着いても、明らかに「日常は壊され、未知の恐怖がある。」という緊張感が続いて安らげず、結局そこにも飛行機が突っ込んでくることで、やはりあの惨状は事実であったのだと思い知らされたり。
静かな森の中で次々と川を流れてくる大量の死体とか、こちらに目をくれる余裕もない形相の軍隊とか、車に群がる狂った群衆とか、炎を上げながら走り去る列車とか、もう、いちいち描写がエグい!怖い!
この映画撮った監督はかなりイヤ感演出において天才的ですな。。。
フェリーのシーンやその後の陸のシーンとかで、敵マシーンが超すぐ横にいるものめっさ嫌だし、対岸で人がアリのように駆逐されていく様も、消された人々の服が舞い落ちてくるシーンも嫌だけど、何より最大に嫌だったのは、地下にこもってしばらくして外に出てみた時に、あたり一面を覆っている人の血を吸った赤い植物!(T△T)
やだもー、やだもー・゜・(つдT)・゜・
カット替わりとかが全部やだ! そこの角曲がったら何が見えちゃうんだ?!とかが!
絶望的な地下室に一緒にこもっている男がどうにも静かに狂気じみてて安心できない、なんていうサイコスリラー的シチュエーションまで混ざってきてるしさー、敵のモニターが地下室を偵察に来てるところを見つからないように息を潜めてるのとかもさー、いやだー(T┐T)

も、とにかく緊張とストレスの連続。気の休まるシーン一個もなし。 上映中に何度、携帯の電源を入れてあと何時間この映画が続くのか確かめたいという衝動に駆られた事かw
ラストの、ようやく妻や息子と会えたシーンでも、感動するとか安心するとか以前に、ストレスが抜けなくて変な脳内麻薬出っ放し。

うー… 感受性はまぁ人それぞれだからねえ、普通の人が見たら普通に「あースペクタクルだね」で済むのかもしれませんがねー…(i-i)


子供、特に女の子の演技がすっごかったですね。さすがエンドロールで名前が2番目に出てくるだけある。
日常シーンの時点から会話の掛け合いのタイミングや抑揚がまったくもって絶妙ですばらしく、また、コトが起こってからのパニックやヒステリーの表現が秀逸。
最初の嵐の後、父に強引に車に乗せられ、事情がわからないながらも何か非常事態が起こっていることを薄々察しているところに、車を返せと迫る父の友人に対する「お前も乗れ!乗らなければ死ぬぞ!」という父の言葉を聞いて、抑えていた感情が溢れて一気に心の均衡が壊れて泣き出すシーンとか、その後背後で突然高速道路が破壊され木が燃え上がったのを見た時の表情の変化とか、あんな迫真の演技は大人の役者だってそうそうできませんでしょ。
この映画のキモは、巨大なロボットや人が次々死んでいく悲惨さもさることながら、この子供の演技力にかなり拠っている部分があると思います。
案の定っつーか、お兄ちゃんの方は途中でフェードアウトしちゃうしw(カコイイんだけどさ)

あー、いいなぁ、ハリウッドはそういうところがいいよな、昔から思うけど。 台詞棒読みの子供なんて出てこないもんなーw
やっぱこういうボトムアップがないと映画のクオリティって上がりませんわ。


宇宙人やらその兵器やらについては、まぁさすがに古い物語ですから、突っ込みどころはないわけではない。
巨大ロボットが放つ光線は、生体だけを分解する機能なのかなー?と思ったら車やら建物やらもぶっ壊す物理的破壊力あるし。だったら人の服なんて燃え尽きるんじゃね?とか、
なんで地下室探ってたセンサーには熱源探知機能ついてないの?とか、
そのセンサー破壊してすぐ外に出たはずなのに本体いなくね?とか、
手榴弾の3〜4個でぶっ壊れるのはなんぼなんでも弱すぎ、とか。
何より、「百万年も前から地球に埋まってた」って言うんなら、地球には人間等のみでなく微生物の類もそれこそ山ほどいるってコトも、何より先に研究されてるはずだから、そんなナマミでロボットに搭乗して、地球のものそのまま食って結局「アタッて」死ぬ、とかは何ぼ何でも考えがなさ過ぎでは( ̄▽ ̄;) だったら「今日はじめて宇宙からロボットごとやってきましたよ。」って方が筋が通るかもね。
だいたい、百万年も埋まってたロボットって、操縦者の宇宙人にとっちゃ骨董品クラスの品なんじゃないか?w

ま、「百万年」ってのもあの地下室のおっさんが勝手に言ってる事だけどさ。
だって街のど真ん中に埋まってて道路舗装やら工事やらのときに掘り出されないってことも有り得んし。 それで発掘できないような深さに埋まってたんなら、せり上がってくる時もっと盛大に地面壊れてただろうし。 つか百万年の間には地殻変動とかも相当…
ま、そんな訳で、さすがに百万年はないだろうとは思うんですがね(^_^;)
そうやって、ナレーション以外では正しい情報がほとんどなくて、噂話や憶測だけでストーリーが進行していくのも、また頼りなげで恐ろしげでいい効果ではあると思います。


いやー、だからさ、アタシは昔っから常々言ってるんだよ!
そりゃ色々非日常的なパニック状況ってのは映画ではよく描かれるけどさ、実際問題として、戦争や政情不安やらといった状況は、ある日突然やってくるんじゃなくてそれなりに前兆状態があるし、火事や地震や嵐といった天災は突然だけど、局地的なモノであって、外界からの救援が望めるでしょ。
でもね、宇宙人は!宇宙人だけは、今この瞬間に全世界の上空にUFOの大群が現れて、地球上の全てが全滅させられたって何の不思議もないわけですからね!
マジでー、有り得るんだからー、絶対ー(T^T)9

映画の中では、軍隊さんがあんな状況でもきっちり良く働いていてえらかったです。
日本でも、自衛隊さんは是非とも頑張っていただきたい。マジで(i-i)
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