・・・ Dummy Angel VI ・・・
彼らは夜、集まります

正義と秩序を司る 無慈悲な昼の光は 異端児である 彼らを 

容赦なく 責め苛むので 

まだ形の定まらない その柔らかい肌を 守る術を持たない 彼らは

昼は部屋の隅にうずくまり 影を求め 身を隠し

混沌と自由を旨とする 母たる夜の腕が あたりを包む頃

どこからともなく起きだし さ迷い そして集まります

何をするでもなく ただ引き寄せられあい

私たちにはわからない 秘密の言葉で意味のない会話をします

争いはなく 救いもない

障壁はなく しかし信頼でもない

無言の絆と 表出する嘲り、罵り

互いの存在を 軽んじているのか 重く見ているのか

必要としているのか されているのか

それすらも分からず 知らず 考えることもせず




彼らは毎晩 秘密の言葉で語り合います
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