・・・ Dummy Angel IV ・・・
彼、Iedaは、やはり人間より自分と同種の生き物と共にいることを好むようです。
私もその生態を観察すべく、何度か彼らと接触を試みたことがあります。


例えば、白い翼を持ったOwry。
彼はどちらかいうと犬に似て人懐こいのですが、私が手を出したら噛み付かれてしまいました。 人間との距離がまだ良く解っていないようです。
気が乗らねばぷいと横を向くような、そしてそれが許されてしまうようなところは猫的なのですが。


その仲間のMagusは、直接は会ったことはありませんが、彼の徘徊した痕跡を見るに、
その名の通り黒き冒涜と退廃、、死を閨の友とするような力強いモノである事が窺い知れます。
普く破壊と破滅を望み、その実現を食い止めているのは倦怠感だけのようです。


Forlleは亜麻色の髪と緋色の翼で、幻惑的な甘やかな芳香を纏った、非常に美しい存在です。
その瞳にIedaのような冷たい光はなく、常にそっと微笑んでいるのですが、
開いているだけの瞳は何も、、眼前にある何物をも映してはおらず、
ただ己が美しさを賛美する声だけが彼に届く唯一の繋がりであるようです。


QuとYuaは私の友人の飼っているモノで、彼らは非常によく躾られていて羨ましい限りです。
しかし彼らとて、従順であることで与えられる快楽に身を溺れさせる傲慢な存在でしかなく、弱さを自覚することが逆説的に強みなることを充分承知して立場を構築している、侮れないモノ達なのです。
しかしもちろん、それを承知していてもその魅力に逆らうことはできず、ただ欲するままに与える破目になるのです。



そして私は気づきました。

彼らの持つ

抗い難い

魅力、

それを

保つのが

あらゆる物事への

無関心。

全き無関心であると。





もちろん

私を含めた全てへの


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